この記念館は、1917(大正6)年にドイツ人俘虜が設計しこの近くの地に建てた、現船本牧舎をモデルに再現したものです。この牧舎の2階は、太平洋戦争前後に阿波農民福音学校として使われ、その後は板野協会になり、賀川豊彦先生が何度となく訪れたところです。先生のふるさと鳴門市に記念館を設計しようという機運はこれまでにもありましたが、今回は、1996年5月25日の「賀川豊彦鳴門記念館設立を目指す会」の結成により、6年間の歳月を経てようやく実現しました。建設費のすべては、きびしく長い不況の中、鳴門市を中心に県内外の企業、団体、個人、そして地元の子どもたちをはじめ市民多数の皆さまから寄せられた浄財によるものです。
この記念館が、ドイツ館とともに鳴門市の貴重な財産となり、世界平和の発信基地として発展することを念じます。